テンテンAIRLINE

天使ちゃん

天使1

12月。ずっと高温期が続きなかなか生理がこない。

2002年12月25日クリスマス。
仕事から帰ってきてから妊娠検査薬を使う。

キレイに+マークが出ていた。
「陽性反応」=あかちゃんできた。。。
欲しくてできた子では、なかったので、今仕事も楽しかったし
彼とも籍はいってない。うれしい反面戸惑った。
彼が帰ってきてから、あかちゃんできたみた。って話したら
やっぱり戸惑ってた。

検査薬じゃはっきりわからないし、以前から通っていた
神戸の産婦人科へ。
「完璧妊娠してますね」って言われた。予定日は8月末。

素直に喜べない自分がすごくイヤだった。あかちゃんゴメンネ。

だけど今までもらったクリスマスプレゼントの中で一番
うれしい最高のクリスマスプレゼントだった。


彼は「堕ろせ」とは一言も言わなかったけど
「産んでくれ」とも言ってくれなかった。

彼はバツイチ。前妻との間には3人のお子さん。
彼と私は21の年の差。彼のお子さんとほとんど年が
かわりません。

私たちは不倫で仲良くなったわけでもないし
奥さんから横取りしたわけでもない。

だけど、年の差がありすぎるし自分の親と彼ほとんど
年かわらないから、なかなか親にも話せず。
そんな状況の中、彼のこどもを産んでいいのか。
大好きな仕事を辞めて子育てに専念するのか?
すごくすごく迷った。

だけどエコーの写真見るたびに、まだお豆さんみたいで
手も足も何もわからないんだけどかわいくて、かわいくて
すごく愛しく思えて。
1児の母になる友達に相談した時に「仕事はいつかは辞めるもの。
こどもは一生自分のこども。どっちとる?」って言われました。
もう仕事続けようとは思わなかった。
親と会社に話すタイミングを考えながら、毎日お腹をさすり
ながらあかちゃんと幸せな日々をすごしていました。

「つわり」。。。私は大丈夫かな。って思っていたけれど
病院行った次の日からなんだかムカムカする。
それからは、大変だった。
空腹になると気分が悪くなるようで、何か食べないとあかちゃんに栄養が
行かない。と思って頑張って食べるんだけど、すぐにトイレへ直行。。。
会社にはまだ話してなくて、同僚の人にだけ話してた。
車で45分。初めて運転する雪道。
ほとんど気力で通勤し仕事してた。
もちろん職場でもゲロゲロ。
だけど、大好きな仕事だったしみんなに迷惑かけないように
頑張った。
カウンターだけの仕事なら走り回る事もなかっただろうけど
なんせローカル空港。
カウンターからゲート業務まで
全て担当しなければいけなくて、走りまわる事が多かった。

だけど、同僚のママさんは、双子がお腹にいる時に縄跳びしたり
水泳したりしてたけど、問題なく産まれてきたよ。って言ってたし
病気じゃないんだから、普通に生活しようって思って
お腹を気にしながらも普通に生活してた。

たくさん妊娠に関する本、雑誌買ったし
ベビー用品見に行ったりも。

彼はいつまでたっても、何も言ってくれなかったけど
トイレで吐いている私の背中をさすってくれたり
家事をかわってしてくれたり。
すごく助かったし、うれしかった。

彼の行動を見て「きっと産んでもいいよ」って言ってくれてるの
かなー。と勝手に判断した。

あかちゃんができるまでは、親に縁切られてでも
この人と一緒になろう。って思ったけど
この子が授かってから、やっぱり親に抱いてもらいたい。
見てもらいたい。だから、これからどんな事があっても
認めてもらえるまで頑張ろうと思った。
私のあかちゃん


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